粉雪 はたちよしこ
クリスマスカード売場は
人であふれていた
カウンターの端で
青年がクリスマスカードを書いている
通り過ぎるとき
なにげなく見ると
――おばあちゃんへ
・・・・と 書いていた
うつむいている青年の髪は
ぼさぼさだった
外に出ると
粉雪が降っていた
おばあさん
お孫さんからお便りが届きますね
「ノート」より
きょうは、今年一番の寒さのようです。
子どものころは、クリスマスが楽しみでした。
どきどきしながら眠りました。
翌朝、枕もとにクリスマスの赤い包装紙のプレゼントがありました。
2年ほど前ですが、
目を覚ますと、私の枕もとに紙包みがありました。
サンタクロースからのプレゼント?
けれどそれは、昨夜、寝る前に見たものを、そのまま包んで枕もとに置いていたのです。
笑い話のようですね。
けれど 私はこの一瞬の気持ちをしあわせに思いました。
クリスマス近いときのことでした。

ベランダからの朝焼け
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