2015年03月30日

雪消し

雪消し    はたちよしこ

三月の
能登でのこと
雪に埋もれた畑に
年配の人が 灰をまいていた

真っ白だった畑は
みるみる灰色になっていく
――なにをしているのですか
と、思わずたずねると
「雪消し」だという
そして
四月には かすみそうの種をまく
という返事だった

いままでの
花屋の
美しい消えそうな
かすみそうしか知らなかった

雪と
灰のなかから
花を咲かせていく
ほんとうの かすみそうを知った



『いますぐがいい』(長崎出版)

この詩集は、ある人の紹介で、
7年前、経費は長崎出版社でもっていただき、出版することが出来ました。
社長さんは、私になにも注文も付けず、
多分、2000部は出版してくださったと思います。

ところが先日、昨年、出版社が倒産になったことを聞きました。
詩集を作るとき、一度だけ出版社に伺ったのですが、活気のあるところでした。

「うちの子どもが、この詩が、いいなって言っていましたよ」と、
励ますようにいってくださっていました。

ご親切にしてくださった長崎出版の新たなご出発を
今、心よりお祈りしております。
絵を使わせていただいたまど・みちお先生も
きっと、願ってくださっていますね。




posted by YH at 10:01| Comment(4) | 詩(子どもの風景) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは、お邪魔します。
「いますぐがいい」出版の経緯を今回知ることができました。
人の出会いと同じく一種のご縁なんでしょうね。
どこの書店でも詩集コーナーは少ないです。
もっともっと皆さんが、特に青少年にはいい詩集を知って読んで戴きたいですね。
自分もいつか出せたらいいな…
いい縁に出会えるように頑張ろうと思います。

はたちさん、もうお花見はされましたか?
たくさん食べられて元気でいらして下さいね。
Posted by 月虹 at 2015年03月31日 13:29
月虹さん

こんばんは。
コメントをありがとうございます。

桜の季節ですね。
家の周りでも、いっぱい咲いているのですよ。
冬の間みていた桜が、
こんなに花を咲かせてと、驚きますね。
寒い冷たい風の吹く冬でしたのに、
春を待っていたのですね。

桜を見ていますと、
知らない人にも声をかけたくなります。
「きれいですね」
「ほんとうに」
ただ、それだけなのですが・・・
花がそうさせてくれているのかもしれませんね。

月虹さん、ときどき、朗読会で読まれておられるのですね。
楽しみですね。がんばってくださいね。

どうぞ、お元気でね。
Posted by はたち at 2015年03月31日 18:29
おはようございます。

小さな出版社がどんどんなくなっていきますね。
街の本屋さんもですね。
それぞれに特徴があり 
こだわりを持って続けておられたのでしょうから
ほんとうに残念で悲しいことです。
便利で手頃な電子書籍が増えたからでしょうか。

でも私は断然 紙の本が好きです。
幼い頃から本そのものが大好きで
手元に置いて眺めることがうれしかったので
今もやっぱり購入してしまいます。

おもて表紙やうら表紙
小さな挿絵やデザインや色
絵本や童話は見返しにも絵や模様があったりして
見つけたときには思わず微笑んでしまいます。

昨年には
とうとう手製の豆本まで作ってしまったのですよ。
その中でのお気に入りは
お宮参りに着せてもらったという
鞠や花々の刺繍の入った晴れ着を表紙にしたものです。
記憶などないはずなのに なぜでしょうか。
とてもなつかしくほのぼのしあわせな気持ちになるのです。

古くからの出版社の方々は
印刷や製本の過程に
そんな願いをいっぱいつめてくださっていたのではないのでしょうか。
もちろん「いますぐがいい」にも・・・

はたちさんの詩集たち
これからも大切にしていきます。







Posted by もあママ at 2015年04月01日 10:35
もあママさん

コメントをありがとうございます。

お宮参りに着た着物を使って、素敵ですね。
どんな豆本なのでしょう。
もあママさんは、きっと、ていねいに美しい本を
作られたことでしょう。

子どもにとって、
本は手で触り、表紙絵、箱、みんな新鮮なのですね。
古くても大切な一冊になってしまうのですね。

いつも話しますが、講談社の「巌窟王」「愛の妖精」などは
小学校のときに買ってもらったものを
今も、大切に持っています。

紙はざらざらで、裏が透けてみえるのですが、
これまで、何度もの引越しのときも、大切でした。
小学校の頃、夢でいっぱいにしてくれましたし、
この歳になっても、子どもの時の本が
今の自分の一部であることに驚きます。

小学校6年生のときの、将来の夢は、
小説家でした。!!
これは、「赤毛のアン」が愛読書だったので、そう、自分と決めたのですね。
もし、今、小学校の時にもどっても、
夢は変わらないかもしれません。ふふふ

現在、いろいろ変化の多い社会ですね。
大切なものが、いつまでも残されていくことを思います。

桜がきょうは、満開ですね。
コメントをありがとうございました。
いつも、子ども本になると、同じことをことを、
ごめんなさいね。
いつか、もあママさんの大切な本を見せて
いただける日がきますように。
どうぞ ご家族の皆様、お元気ですように。

Posted by はたち at 2015年04月02日 09:41
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