2018年04月04日

ハックルベリーブックス2Fスペースで

3月31日に柏市で
「フルートと絵本のちいさな春のコンサート」がありました。
場所は「ハックルベリーブックス2Fスペース」でした。
ここは、児文協の会員でもある奥山恵さんお店です。

この日は、フルート青木絵里子
      ピアノ 青木史代
      お話  高橋博子
この中に、詩、「風に」を入れていただきました。
詩は、日本児童文学者協会編の「おはなしのピースウオーク」で、
6巻を出版。2007年出版『傘の舞った日』の中に入れられた詩です。
書店では、本が、素敵にならべられ、しばらく見入りました。
会では、歌もあり、楽しい時間を過ごしました。




  風に   はたちよしこ

カンボジアのはずれの村
暮らしのすぐそばに
地雷危険の赤い標識

ひとりの母親が
洗濯物をもって来る
それを無造作に
どくろの描かれた標識のうえにかける
子どものシャツに
風が来る

太平洋戦争のあと
借家の小さな庭で
母はよく洗濯をしていた
洗濯物は一つずつ固く絞られ
庭のたった一本の槇の木のそばに
干されていたシャツ
風が吹いていた

いま
危険標識の前の母親も
かって 母が
空襲から追われ のがれたときのように
風に
固く固く絞り干す
日々のあやうさと
無言の強さの中で

わたしは
立ち上がって 窓をあけた
――洗濯物には やさしい風が来る
と母はいっていた

風の中を
子どもが走ってくる





posted by YH at 18:33| Comment(2) | 日記(途中下車) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月27日

桜ですね。

桜がきれいに咲いてくれていますね。
家のそばにも、あちらこちらに満開です。
川の流れに沿って、見沼たんぼ・・・・
花を咲かせるために、冬の寒い間がんばっていたのですね。

かっての、春の俳句を少し書いてみますね。

春の雪追伸のごと短くて

じぶんといふ荷物やはらか春の月

春の空キリンの首のやはらかき

切り株の少しふくらむ春の月

大事なこと終えたのですね落椿

春の夜を象形文字になりて寝る

春の風わたしに付箋をつけてゆく

水のことば捉まえにゆく春の川

月の破片こぼれてゆきぬ花の中    

人にさえ灯りの点る春の宵     よしこ



posted by YH at 20:11| Comment(4) | 日記(途中下車) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年03月19日

詩 「ねこ」イイジマ ヨシオ

昨日の、詩論研究会では、
持ってきた作品の合評。多くの作品があり、真剣な楽しい時間でした。

また、「子どものための少年詩集」2017年(銀の鈴社)について話し合った。
作品投票に、点数は入っていなかったのが残念だが、
私には、とても好きな詩だった。読み終え、心に広がってくるものが・・・
ぜひ、ご紹介したい。


   ねこ  イイジマ ヨシオ

ねこは こころというものを
草むらのなかに おいてきたり
屋根の上に ころがしておいたり
それは いつものように
ねこにとっては
あたりまえのことなのだ

空を眺めているときは
こころは 木々の葉の間を
とびはねている
光がボロボロとおちてくる

日が沈み
ねぐらに帰るころになると
こころは
置いてきぼりにされていたことに
はじめて不安になって
しっぽを 追いかける

ようやく追いついた
しっぽのなかで ゆらりとゆれる




posted by YH at 18:54| Comment(2) | 日記(途中下車) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする