2020年04月23日

新詩集

畑島喜久生  幼年詩集 『いない いない ばあ』(らくだ出版) 絵・水上悦子

   ぼくが
   あかちゃんの
   てを ひらいてみたら
   いっぱい
   ごみを 
   にぎっていました    作品「ごみ」より

 畑島氏の100何冊目かの本になる。教師のための本など、多くの本を出版。現在「少年詩の教室」を発行している。
 この詩集は、小さな子のひとりごとのようなことばなど、思わずほほえんでしまう。氏は現在90歳になられる。多くの活動を
 ご一緒させていただいた。


小泉周二  詩集『たたかいごっこ』(四季の森社)

   そらくん かわいくないよ
   と 突然言う

   そらくん かわいくていいじゃないか
   と 言うと

   そらくん かわいくないんだよ
   と 言い返す

   そらくん まだきみは二歳なんだぜ   作品「反抗期」より

小泉さんは「網膜色素変性症」という難病で、40歳すぎまでは失明しなかったが、後は失明。しかし、その後も、教師として勤め、いまは、お子さん美空くんとのいろいろな出来事を書いている。ラストに「気が付いてみると/それほどぼろぼろでもない自分ががいる」と書いている。ギター、歌もされる。お話をしていると楽しい方です。


白根厚子   詩集『母のすりばち』(詩人会議出版)

   母は よく話をした
   東京の空襲がはげしくなって
   父の田舎である秋田へ疎開
   そんな中でも
   母はいろいろ語ってくれた
   すりばちもその一つだ

       (略)          作品「母のすりばち」

長い詩です。続きは楽しみに。
白根さんとは、詩誌「おりおん」から、いくつもの同人誌で、ずっとご一緒してきた。お父様、お母様、2年前には、ご主人を亡くし、辛い中、平和への思いは強く、がんばっている。この一冊を順に読んでいくと、白根さんの気持ちが、読み手の心に滲んでくる。表紙はお母様の着物。美しい表紙です。


クリックしてください。
絵.docx絵.d絵.docx
posted by YH at 14:45| Comment(2) | 日記(途中下車) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月16日

詩学

この間から、本棚の整理をしています。
二重に並べているので、
もう、忘れてかけていた本が出てきたり、
楽しい時間でもあります。

その中に、「詩学」があります。
1991年から2001年まで、作品を載せていただいていました。
読み返してみると、恥ずかしくなりますが、
編集の篠原憲二さんには、お世話になりました。
一度、東京で、合評があり、篠原さんにお会いしたことがあります。

このまえ、雑誌に詩を、書かれていたのを拝読したことがあります。
お元気でしょうか。

なつかしい、その中から短詩を2編


  バッタ  

まえへ ならえの
せんとうの かっこうをしている

うしろに だれもいなくても
へいきだった



  ハンガー

衣服に
ちょっと
肩をかしているだけなのに

たよられている誇りが
ほんのり

posted by YH at 13:45| Comment(2) | 日記(途中下車) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月11日

記憶

昨日、大きな月の記憶を書いたとき、
もう一つ 忘れられない一瞬を思い出しました。

家の前を、トンボの大群が飛び去るのをみたのです。
大群を作るトンボは「ウスバキトンボ」というらしいです。
海を渡り、北を目指すそうです。
所によっては「精霊トンボ」といわれるらしいです。

きっと、1万もいたかも・・
目前を、飛び去るのは20秒くらいだったかもしれません。
もう10年も前かな。

ふと、没にしていた詩を思い出しました。



  トンボ     はたちよしこ

空いっぱいに
突然
トンボの大群が飛んできた
同じ方向へ
つぎからつぎへと 飛んでいく

たったいま どこから来たのか
どこへ行くのか
何千もが
空を隠すほど いっぱいになって

わたしは 夢中で走って追いかけた

トンボの大群は速く 
あっという間に
飛び去ってしまった

じぶんの行き先を 知っているように

ひとり残されたまま
ほかんとした空を見ていたら
わたしにも
遙か遠くへ 行くところがある気がした

posted by YH at 09:42| Comment(1) | 日記(途中下車) | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする